事前認定
後遺障害は自動車損害賠償責任保険に関わる専門用語ですが、障害等級や等級の対象となる範囲も身体障害者手帳のもの(身体障害者福祉法別表で定められたもの)とは違っています。交通事故によって後遺障害が残った場合、等級に応じて保険金が支払われます。支払われる金額は、施行令で規定されています。金額が低いですから、各保険会社の自動車保険に加入する場合も多くなっています。
顔に傷が残る後遺障害に対しては、男女に差があります。傷が残った場合には、男性が14級に対して女性が12級となっています。大きな傷の場合ですと、男性が12級に対して女性が7級となっていて男性差別となっています。高次脳機能障害では、その程度に応じて後遺障害等級が認められています。例えば、日常生活動作や自宅周辺を一人で外出できるけれど、次の一つ以上に該当し、一般就労が全くできない場合です。
□職場で他の人と意思疎通を図ることが全然できない。□課題を与えられても、手順通りに仕事を全くこなすことができず、働くことができない。□作業に取り組んでもその作業への集中を持続することができず、すぐにその作業を投げ出してしまって、働くことができない。□大した理由もなく突然感情を爆発させて、職場で働くことができない。賠責保険において、後遺障害の等級認定を受けるためには、大きく分けて三つの方法があります。
一つは、事前認定です。これは、加害者側の保険会社(一括社)に手続きをしてもらう方法となります。一括社は、後遺障害診断書や画像などの資料を公法人である損害保険料率算出機構・自賠責損害調査事務所に書類を提出して等級認定を依頼します。等級が決定されますと、一括社は賠償額の提示の案内をして、示談が成立した場合、賠償金が支払われます。この認定のメリットは、手間がかからないことです。後遺障害等級が認定された後の示談交渉においても、後遺障害診断書が大変重要な役割をします。保険会社との交渉の際に、こちら側の主張を証明することが可能だからです。
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